レフト・バンク(The Left Banke)
今回はバロック・ポップと呼ばれるジャンルの代表選手、レフト・バンク(The Left Banke)を紹介したいと思います。
レフト・バンクとは
レフト・バンクは1964年、ニューヨークでキーボード奏者のマイケル・ブラウンを中心として結成し、1966年にファーストアルバム「Walk Away Renee」(愛しのレネ)でデビューします。同名シングルは全米5位を記録し、その名を轟かせました。
レフト・バンクの最大の特長はなんといってもクラシカルな演奏にあります。
代表曲「Walk Away Renee」でもハープシコード、ストリングス、フルートを多用した美しいメロディと演奏を聴く事ができます。「Pretty Ballerina」でもバッハを思わせるピアノ伴奏から始まり、間奏部分はオーボエが印象的です。
↓「Walk Away Renee」(愛しのレネ)
バロック・ポップ/ロックと言えばレフト・バンク
こうしたクラシックの要素をロック・ポップに持ち込んだものをバロック・ポップと言われています。
このバロックポップという定義もあいまいで、バート・バカラックの「ウォーク・オン・バイ」やビートルズの「イエスタデイ」が有名です。また、アソシエイションやフリー・デザイン等、ソフト・ロックやサンシャイン・ポップのグループはクラシック要素の強い楽曲を発表しているので、比較的近いジャンルであると考えられます。
そんな中、これぞバロック・ポップ!といえるのが、このレフト・バンクなのです。
また、演奏だけでなく、ボーカルのスティーヴ・マーティンの繊細な歌声も、美しい旋律にマッチしています。
↓ピアノで始まる前奏が何とも美しい「Pretty Ballerina」
その後のレフト・バンク
シングルのヒットで華々しいスタートを切ったレフト・バンクですが、1968年、グループのソングライターであるマイケル・ブラウンが脱退します。その後はメンバーの入れ替えもありましたが2枚目のアルバムである「The Left Banke Too」をリリース。しかしながら、商業的には振るわず、解散することになります。
それでも全米で5位を記録し、13週間にも渡りチャートに留まり続けたシングル「Walk Away Renee」(愛しのレネ)はその後、様々なジャンルの歌手達にカバーされ、今でも愛され続ける名曲となっています。
↓カバーバージョンではフォートップスが有名ですが、面白いところでは、ピンクレディもカバーしています。
ちなみに「Walk Away Renee」(愛しのレネ)のモデルとなった女性は実在したようです。当時のバンドのベーシストの彼女で、長身・金髪の美女だったそうです。
以上、レフト・バンクでした。
時にはゆったりとクラシカルな気分に浸りたい時…レフト・バンクの音楽でリラックスしてください。
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