Chris Montez(クリス・モンテス)

BGM,ソフトロック・サンシャインポップ

今回ご紹介するクリス・モンテスはロサンゼルス生まれのメキシコ系アメリカ人です。

クリスは1962年、18歳でデビューし、セカンドシングルの「 Let’s Dance 」(レッツダンス)がアメリカ・イギリスでヒットします。

ちなみに「 Let’s Dance 」は、チャック・ベリーを思わせるロックンロールを、オルガンベースに少しユルめに歌い上げた軽快なナンバーとなっています。

そして1965年、A&Mに移籍したクリスは、A&M創始者のハーブ・アルパートに勧められ、これまでと打って変わってソフトロック・イージーリスニング路線に転向します。

↓イギリスの歌手ペトゥラ・クラークのカバー曲「 Call Me 」

そして発表されたシングル「 Call Me 」 ・ 「 The More I See You 」(全英3位)と立て続けにヒットとなり、同2曲はビルボードのイージーリスニングチャートにおいては2位を獲得します。

ボーカルの質は変化していないのですが、これまで以上に優しくゆったりと高音で歌い上げるクリスの声はまるで少女の様で、A&Mの作り上げる洗練された音楽にマッチしました。

日本では1969年に「愛の聖書」( Nothing To Hide)がヒットします。

この曲は辺見マリさんの「経験」の元ネタになったと 言われており、聴いてみると、冒頭のメロディは多少アレンジされてはいるものの、歌い出しの辺りや全体の構成など、確かに似ていますね。

この「愛の聖書」、クリス・モンテス本人の作詞作曲で、本国アメリカではヒットしなかったそうなんですが、彼の他のおしゃれな曲に比べてなんとなく哀愁が漂っている感じが日本人に受けたのかもしれません。

さて、クリス・モンテスの楽曲をBGMにするなら、

前期の「 Let’s Dance 」などのロックンロールは平日の朝に元気に過ごしたい人向けで、

後期のソフトロック「 Call Me 」 ・ 「 The More I See You 」などはゆっくりと過ごしたいイブニング、

そして「愛の聖書」だけに限って言わせてもらうなら、一人で哀愁に浸りたい深夜…ではどうでしょうか。